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更年期外来確認用

GSM(閉経関連尿路性器症候群)

GSMは、閉経後にエストロゲンが低下することで、膣・外陰部・尿路にさまざまな慢性症状が現れる状態を指します。40代後半以降で増え、自然に大きく改善することはあまりありません。膣の乾燥や痛みといった膣症状から、頻尿・尿漏れなどの尿路症状まで幅広く現れ、日常生活の質を低下させます。

主な症状

  • 膣の乾燥・かゆみ・灼熱感
  • 性交痛
  • 尿漏れ、頻尿、尿が近い
  • 膀胱炎を繰り返す
  • 膣のゆるみ感(※GSM以外の要因が関わる可能性あり)

症状が複数重なることも多く、他の疾患と重なって出ることもあります。治療は、局所エストロゲン療法が最も確立された方法で、膣粘膜や尿道周囲組織の状態を改善します。軽症では保湿剤によるケア、中等度以上ではホルモン補充療法や生活習慣の改善を組み合わせます。レーザー治療は保険適用外で、長期的な有効性・安全性は評価が進行中という位置づけです。違和感を我慢する必要はなく、症状に応じて治療を選択することでQOL改善が期待できます。

尿トラブル(頻尿・尿漏れ・残尿感など)

頻尿、尿漏れ、残尿感、夜間頻尿などの尿トラブルは、男性・女性問わず多くの人が経験する症状です。原因は加齢、骨盤底筋の緩み、出産、過活動膀胱、便秘、肥満、前立腺肥大(男性)など多岐にわたり、GSMが背景にあるケースも一部に見られます。ただし、残尿感や頻尿の原因は必ずしもGSMだけではなく、感染症や神経因性膀胱など別の病態による場合もあります。

主な症状

  • トイレが近い(頻尿)
  • 咳・くしゃみで漏れる(腹圧性尿失禁)
  • 我慢できず漏れる(切迫性尿失禁)
  • すっきり出ない(残尿感)
  • 夜中に何度も起きる(夜間頻尿)

治療は、薬物療法、骨盤底筋トレーニング、生活習慣の見直しなどを症状に合わせて選択します。閉経後の尿トラブルでは、GSM治療が改善に寄与することも少なくありません。尿トラブルは原因ごとに必要な治療が大きく異なるため、早めに専門医に相談することが望ましく、適切な治療により改善が期待できます。

骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤)

骨盤臓器脱は、骨盤内の臓器を支える筋肉や靭帯が弱くなることで、膀胱・子宮・直腸が膣側へ下がってくる病気です。出産経験や加齢、閉経、生活習慣などが影響し、中高年以降の女性に多く見られます。初期は軽い違和感のみでも、進行すると膨らみ感や排尿・排便トラブルが強くなり、生活に支障が出ることがあります。

主な症状

  • 膣の中に何か下がってくる感覚
  • 夕方にふくらみや違和感が強くなる
  • 尿漏れ・残尿感
  • 便が出にくい
  • 長時間歩くと違和感が増す

尿漏れや残尿感は骨盤臓器脱以外の疾患でも起きるため、症状がある=必ず骨盤臓器脱というわけではありません。診断には専門的な評価が必要です。治療は、骨盤底筋トレーニング、ペッサリー(膣内リング)による支持、根本改善を目指す手術療法などがあり、症状の程度や生活スタイルに合わせて選択します。